・加速する度合いのこと
・速さの変化÷時間で求められるよ
昔々、北海道にウサギとカメがいました。

ウサギ
カメって足遅いよねー、世界で1番遅いんじゃないの?

カメ
失礼な。そんなこと言うなら、あそこの谷まで競走しよう


ウサギ
寒いから、オレ、途中で寝ないよ? ぶっちぎりで勝っちゃうよ?

カメ
じゃあ、スピードじゃなくて加速度で勝負しよう

ウサギ
なにそれ。よくわからないんだけど

カメ
単位時間あたりの速さの変化が大きい方が勝ち。ちなみに、測定するのはゴール直前の2秒間だけとする

ウサギ
はて? まあいいか、勝負だ!
キツネのかけ声で、スタート。

キツネ
よーい、ドン!
足の速いウサギはどんどん走っていきました。カメはゆっくり歩き続けました。ところが、途中でウサギはだんだんバテてきてスピードが上がらなくなりました。
やがて、谷が近づいてきました。路面は雪が凍ってツルツル。ウサギは坂で脚がもつれて転ばないように、慎重に走らないといけません。それでもなんとかゴール!
ところが、その直後、カメが甲羅を下にしてツイーっと勢いよく坂を滑り降りてきました。カメの甲羅はツルツルに磨かれており、まるで氷のすべり台を滑ってきたかのよう。


キツネ
カメの勝ち〜

ウサギ
え、なんで?オレの方が早くゴールに着いたじゃん!

キツネ
最後の2秒間で速さを測ったところ、数字は次の図のようになりました。



キツネ
1秒あたりの速さの変化が加速度ですから、計算してみましょう。
ウサギさんは2秒間で2m/sだけ速くなっているので、加速度は2÷2=1m/s2です。
カメさんは同じ2秒間で6m/s速くなっているので、加速度は6÷2=3m/s2です。

カメ
わーい、勝ったー

ウサギ
逆さまになって滑り降りるの、ズルくない?
まとめ
加速度は、速さ÷時間じゃなくて、速さの変化量を時間で割るところがポイント。
いくら速くても、速さが全然変わらないのなら、加速度はゼロだよ。