絶対温度

絶対温度のアイキャッチ画像 物理

・分子や原子の熱運動が完全に停止する温度(絶対零度)を基準とする温度のこと

ここは、地元に最近できたばかりのK総合医療センター。
大きな病院で、施設・設備が充実し、診療体制も手厚いと評判です。
仕事帰りのCさんが、ゴホゴホ咳をしながら診察室に入ってきました。

診察室の図
Cさん
Cさん

先生、だるくて熱があるかもしれません…

K医師
K医師

では、体温を測ってみましょう。312ケルビンですね

Cさん
Cさん

え?何ですか、そのケルビンって…

K医師
K医師

絶対温度の単位。312Kと書いて312ケルビンと読みます

Cさん
Cさん

…それはいったい何℃?

K医師
K医師

その前に、状態変化と絶対温度について説明しましょう。ここは5階ですが、窓の外の地面をご覧ください

Cさん
Cさん

うわっ、同じような青い車が大量に停まってる!

固体の図

Cさんが窓の外を見ると、広い駐車場に車がぎっしりと停められています。どの車も定位置から動きませんが、よく見ると車内にはそれぞれ人がいて、エンジンをかけたまま停車しているようです。

K医師
K医師

これが固体の状態です。車が原子や分子だと考えてくださいね。一定の場所に固定されながらも、それぞれがその場所で細かく振動しています

Cさん
Cさん

あっ、動き出しましたよ!

液体の図
K医師
K医師

駐車場の中で車が互いに位置を変えていますね。これは液体の状態です

Cさん
Cさん

だんだんスピードが上がっていく!何台か、駐車場から出て行きました!

気体の図
K医師
K医師

これが気体の状態です。車の運動はさらに激しくなって、ばらばらに遠くへ旅立ってしまいました

Cさん
Cさん

温度が上がると原子や分子の運動が激しくなって、温度が下がるとおとなしくなるのは知っていましたが…

K医師
K医師

では、温度が下がりきったとき、最終的に運動はどうなりますか?

Cさん
Cさん

だんだんゆっくりになっていって…最終的には止まる?

K医師
K医師

運動が完全に止まると考えられている温度が、絶対零度です。わたしたちが普段使っている摂氏温度だとー273℃で、これより低い温度はありません。

絶対零度の図
K医師
K医師

絶対温度は、この絶対零度を基準に考えられています。わたしたちが普段使っている摂氏温度℃と絶対温度Kの1目盛りの幅は同じなので、0℃は273Kですよ。

Cさん
Cさん

じゃあ、私の体温は312Kだから、
312ー273=39℃ですね

K医師
K医師

おや、話している間に313Kになってます。大丈夫ですか?

Cさん
Cさん

大丈夫じゃないです…

まとめ

絶対温度は、分子や原子の熱運動が完全に停止する温度を基準にしているよ。単位はK(ケルビン)。絶対零度は約ー273℃で、これより低い温度はありません。絶対温度を知りたいときは、摂氏温度℃に273を足しましょう。

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